AGA治療にて、ミノキシジルを使用すると初期脱毛が起こることがあります。
それは、外用薬のミノキシジルよりも内服薬のミノタブ(ミノキシジルタブレット)で起こることが多く、またプロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)の使用でも起こることがあります。
では、この初期脱毛とはいったいどんな状態のことなのでしょうか?
また初期脱毛で頭皮はスカスカになってしまうのでしょうか?
初期脱毛が終わる兆候や、初期脱毛の後に生えるまでの期間、初期脱毛とAGAの脱毛との違いなどを調査しましたのでお伝えしていきます。
初期脱毛?
好転反応みたいな感じなのかなー?
そうだね、意味合い的には近いかもしれないね。
初期脱毛にしても好転反応にしても、実際起こったら不安だよね…。
でも、初期脱毛についての知識があれば、少しは不安は減るはず。
初期脱毛でスカスカに
AGA治療にてミノキシジルなどの治療薬を使用すると、初期症状として、脱毛が起こることが多いです。
一般的には初期脱毛は10日~1ヶ月ほどで現れるといわれていますが、初期脱毛が始まる日数や期間、抜け毛の量には個人差があります。
治療後すぐに抜け毛が増える人もいれば、まったく抜け毛が増えないという人、つまり初期脱毛がまったくないという人もいます。
TwitterにてAGA治療をしている人の口コミを見てみました。
このようにTwitterでは、初期脱毛での脱毛は、けっこうな量でスカスカ状態になったという感じの投稿が多かったです。
せっかくAGA治療を始めたのに、このような初期脱毛での抜け毛に対して大きな不安を抱えてしまっては、治療が上手くいかなかったり長続きしません。
不安を減らすためには、初期脱毛が起こるメカニズムを知る必要があります。
初期脱毛には個人差があるので、一般的な流れと異なっていても心配し過ぎないことが大事です。
本当に心配であったら、クリニックや医師に相談するのも手です。
初期脱毛が起こる原因、メカニズムとは
初期脱毛が起こる原因やメカニズムを知る上には、ヘアサイクルのことを知っておく必要があります。
それは、ヘアサイクルが初期脱毛と大きく関係しているからです。
ヘアサイクルとは、髪の毛が生まれてから抜けるまでに5つの時期を繰り返すという毛周期のことです。
- 脱毛期&新生期:新しい髪の毛が作られて、古い髪の毛は自然脱毛する時期
- 成長期:毛乳頭が活発に活動し髪の毛が成長する時期で、早期・中期・後期の3つがある
- 退行期:髪の毛の成長が止まり、毛球部が小さくなる時期
- 休止期:毛乳頭の活動が休止する時期
正常なヘアサイクルだと毛髪は十分に成長してから脱毛をするので、4~6年が髪の寿命になります。
AGAが発症すると、DHT(ジヒドロテストステロン)の悪影響からヘアサイクルが乱れます。
成長期が数ヶ月から1年に短縮されてしまい、髪がしっかりと成長しないまま脱毛してしまいます。
AGAが発症した場合の髪の毛の寿命は長くても1~2年程度でしょう。
頭皮に生えている髪の毛は十分に成長していないので、柔らかい細い髪の毛や短い髪の毛が増えてしまい、ハリ・コシ・ボリュームが減り、頭皮が見える薄い状態になってしまいます。
AGA治療薬を使用すると、ヘアサイクルが正常に戻っていくので、新しく作られた髪の毛が乱れてしまったヘアサイクルの髪の毛を押し出すので、早く抜けていきます。
それが、初期脱毛です。
抜け毛はたしかに増えるのですが、頭皮内では新しく生まれた髪の毛が不健康な髪の毛を押し出しているので、髪の毛が健康な状態に生まれ変わっているという兆しなのです。
初期脱毛により増える抜け毛はどれくらいの量かというと、個人差がありますが、1日に200~300本ほどの時もあります。
1日で3,000本とか6,000本とか抜けたという人もいるようです。
健康なヘアサイクルでの抜け毛は1日に100本程度、季節の変わり目では200本程度の時もありますが、それよりも多く脱毛すると思っておいてください。
初期脱毛の症状が無い場合は、当然抜け毛の本数が増えることは無いです。
初期脱毛の期間にやること
初期脱毛の間は、特に普段と違う特別なことをやる必要はありません。
AGAの治療薬をクリニックや医者の指導の下、毎日決まった量を同じ時間帯に飲むくらいです。
ただ、この機会に日常の生活スタイルやヘアケアの見直し・改善を行うことをオススメします。
この見直しや改善をしたからといって、初期脱毛の期間が短縮されるとはっきりとは言えないですが、頭皮環境を整えるためには必要なことです。
すべてのことに一気に取り組むことは難しいと思いますので、できるところから改善を行ってください。
- 暴飲暴食をしない
- バランスの良い食事をする
- 頭皮や髪に良い栄養素を積極的に取る
- 質の良い睡眠を取る
- 飲酒・喫煙を控える
- 適度な運動をする
- ストレスをためないようにする
- 正しい洗髪をする
- 刺激の少ないシャンプー剤を使用する
- 頭皮マッサージをする
- 紫外線を避ける
「初期脱毛でスカスカに薄くなってしまった頭皮が見られている気がする…」「人目が気になる…」というのであれば目立たなくする対策をとるのもおすすめです。
薄くなった頭皮や髪の毛を見られることによってストレスを抱えてしまうのは、頭皮環境には良くないことです。
- 帽子を被る
- ヘアウィッグを利用する
- ヘアスタイルを変える
- スタイリングを変える
- 薄毛隠しスプレーを使う
帽子を被ることが手っ取り早くて気軽にできることですが、仕事中は被ることができないなど日常的にできないといった時には、他の方法を選択しなくてはいけなくなります。
そこでおすすめなのが、薄毛隠しスプレーです。
カラースプレーとは違い、頭皮や髪の毛を染めるのではなく、突風でも飛び散らない特殊な繊維を髪の毛の表面に吹きかけて自然に目立たなくします。
毛穴を詰まらせることもなく、シャンプーで簡単に落ちるので、発毛や育毛の妨げになることなく手軽に使用できます。
特別なことをやる必要が無いと言われても不安だという人は、クリニックや医師に相談してください。
心配というストレスを抱えたままだと、頭皮や毛髪にとってあまりよいことではありません。
初期脱毛が2回起こることがある
1度起こっただけでも精神的にくる初期脱毛ですが、2回もしくはそれ以上の回数起こる可能性もあります。
特にこの2点を行うと初期脱毛を繰り返すことがあるそうです。
- ミノキシジルの濃度を変える
- AGA治療を一旦やめて再度再開する
また実際には2回目の初期脱毛でなかったとしても、季節の変わり目により抜け毛の増加や、生活習慣の乱れなどによる抜け毛の増加を2回目の初期脱毛と思ってしまうケースもあります。
初期脱毛には個人差があるので、2回目もしくはそれ以上の回数の初期脱毛が起こるかどうかも個人差があります。
心配であれば、こちらの件もクリニックなどに相談してみてください。
初期脱毛はヘアサイクルと関係があったんだね。
初期脱毛の仕組みがわかれば、抜け毛が増えた時の不安感はかなり減るね。
とは言え、抜け毛が増えればかなり心配だし、抜ける期間が長くなると更に心配は増すはず…。
初期脱毛には終わる兆候があるのか、どれくらいの期間続くのかは、次で解説していきます。
初期脱毛が終わる兆候・予告とは?
初期脱毛は、乱れてしまったヘアサイクルにて生えた細くて短い毛が抜け終わるころ、つまりヘアサイクルが改善されると終わります。
残念ながら、目で見てはっきりと確認できるような終わる兆候というのはなかなか無いそうです…。
ただ、初期脱毛の終わりはある日突然抜け毛が無くなるわけではなく、徐々に抜け毛が減っていき、自然脱毛くらいだと思われる抜け毛がある程度続いてから終わったのだと確信できるそうです。
初期脱毛は日によっては抜け毛が少ない日もあり、終わったかと思ったらまた翌日に抜け毛が増えたりします。
抜け毛の増減があるため、余計に初期脱毛終わりの兆候の判断が難しいのです。
初期脱毛が終わるときは、ある日突然抜け毛がゼロになるわけではなく、徐々に減っていき、ある朝起きて枕カバーを見て「もしかして終わった?」というのが1-2週間続いてからようやく「終わったんだ」と確信する感じになります。
いやらしいのが、初期脱毛が始まってから1か月半くらい経って、日によっては抜け毛が少ない日もあるんです。
「お?今日は枕元の抜け毛の本数が少ないしシャワー時にも抜け毛が少ない。もしかしてこれで初期脱毛は終わり?」
と、薄毛の神様に希望を見せられるんです。でも、翌日になったらまたガッツリ抜けたりします。希望を見せられてまたどん底に突き落とされる、これを繰り返すこともしばしばあります。
内科総合クリニック人形町
はっきりとした初期脱毛終わりの兆候や予告が無いので、一般的な初期脱毛の期間を、初期脱毛の終わりの目安としてみてください。
目安の期間は、初期脱毛が始まってから1ヶ月半~3ヶ月ほどです。
初期脱毛の期間には個人差があるので、必ずしも3ヶ月で終わるわけではなく、4ヶ月以上続くこともあります。
あくまで目安の期間と思っておいてください。
初期脱毛が止まらないことは無いです。
AGAを薬にて改善するのであれば、不安でも途中で中止せずに続けてください。
途中で辞めると、正常化に向かっていたヘアサイクルがまた乱れることになります。
ただ髪の毛が減ってしまって終わることになるので、不安でも初期脱毛が終わるまで服用を続けてください。
ただ、あまりに長い期間、脱毛が多い状態が続くのであれば初期脱毛ではない他が原因の可能性もあります。
6ヶ月以上、初期脱毛だと思われる症状が続くようなら、クリニックや医師に相談してみてください。
「初期脱毛が止まらないことはない」
「初期脱毛のあとに春が待っている」
わかっていても髪が抜けたら恐怖だよね…。
AGA治療のことを知れば不安や心配は多少は減ると思うので、初期脱毛のことは把握しておいてください。
それでも不安が軽減しないのであれば、クリニックまでご相談を!
初期脱毛の後に生えるまでの期間は?
初期脱毛が終われば、徐々に発毛していきます。
むしろ初期脱毛は、新しく生まれた髪の毛が不健康な髪の毛を押し出すことで起こるので、初期脱毛と共に新しい髪の毛が発毛しています。
徐々に発毛してくる髪の毛はやがて成長して、しばらくすると発毛が実感できるほどになります。
初期脱毛の始まり~初期脱毛の期間においても個人差がありますので、発毛実感についても個人差があります。
初期脱毛が終わってから1ヶ月ほどで実感する人が多いようです。
AGA治療を初めてからだと、3~4ヶ月くらいになります。
発毛までは絶望!
でもガマンだね…。
初期脱毛とその他の脱毛との違い・見分け方
初期脱毛の経験者で無ければ、この抜け毛が初期脱毛なのか、それとも初期脱毛ではないその他の抜け毛かを見分けるのは難しいです。
初期脱毛なのかどうかの見分け方は、初期脱毛の特徴に当てはまっているかどうかをチェックしてみることです。
- AGA治療薬を服用し始めた、または治療薬を変更した
- 頭皮にかゆみや赤み、かぶれ、炎症などといったトラブルがない
- 柔らかい・細い・短い髪の毛ばかりが抜ける
- 抜け毛が増えている状態が3ヶ月程度でおさまった
人によって症状に違いがあり、必ず特徴に当てはまるわけではありませんので、あくまで目安となります。
頭皮に何かトラブルが発生していたり、硬くて太い髪の毛が頻繁に脱毛したり、抜け毛が多い期間が半年も続いているなどの場合は、初期脱毛ではなく他が原因の抜け毛である恐れがあります。
このような症状がある場合は、すみやかにクリニックに相談してください。
硬くて太い髪の毛が一気に抜けた場合は円形脱毛症の可能性が高いですので、早目にクリニックにて治療されてください。
まとめ
今回はAGA治療の初期脱毛について、色々と調査し、解説していきました。
AGA治療で起こる可能性の多い初期脱毛は、その後の発毛の前の準備段階です。
初期脱毛は治療開始から1ヶ月くらいまでに起こり、3ヶ月くらいまで続き、4ヶ月くらいから発毛を実感できますが、あくまで一般的な目安であり、期間や症状には個人差があります。
抜け毛が増える初期脱毛は、恐怖・不安・心配など様々なネガティブ感情を持ってしまうかもしれませんが、必要以上に恐れることはないです。
どうしても心配であることがあれば、その都度、AGAクリニックや医師に相談してみてください。
またAGAの治療薬、特にミノタブの使用については、自己責任となります。
副作用の恐れもありますので、メリット・デメリットをしっかりと理解してから、使用するのかどうか判断してください。
ここまでの初期脱毛についての知識があれば、かなり不安は減るね。
とは言え、AGA治療や初期脱毛についてはクリニックや医師に必ず相談してから行ってください。
今は個人輸入などもありネットで簡単に買えてしまいますが、治療薬には副作用の危険性もあります。
自己責任のものもありますので、使用する際には慎重に検討・判断されてください。